heyheytower

日々のメモです。誰かのお役に立てれば幸いです。

『数学のおもしろさ』を読んで(解答:後編)


書名:『数学のおもしろさ』(原題『Mathematician's Delight 』)
著者:ソーヤー(W. W. Sawyer)
訳者:東健一

解答:前編は『数学のおもしろさ』を読んで(解答:前編) - heyheytower

【2016/12/23 追記 : 提供ファイルをdropboxのpublicフォルダから、googleドライブへ移行】

解答

P.101

(1)

a+b=3
4a+2b=10
より、

(2)

3,4,x,24,43
x=11

P.104

A1

L [m] の鋼鉄は温度を T °C 上げると長さが 0.000013LT 増加する。
1 km の鋼鉄の温度が 10 °C 上昇すると、
1000*0.000013*10=0.13
上記より、13 [cm] 増加する。

A2

摂氏15°は、華氏59°。
華氏90°は、摂氏 290/9 °

A3

x フィートでは、5x ポンド

A4

1平方メートルにつき 65t のレンガの重量安全率で、x 平方メートルでは
の重量に耐え得る。

1平方メートルにつき 600t の特殊レンガの重量安全率で、x 平方メートルでは
の重量に耐え得る。

1000 t の重量に耐え得るレンガの基礎工事で、土台の形を正方形にするには、一辺を下記の長さ [m] にする必要がある。
普通のレンガでは、

特殊レンガでは、

の長さ [m] が必要である。

A5

maxima による検算は下記。

(%i9) f(y):=159/800*y^2;
                                        159  2
(%o9)                           f(y) := --- y
                                        800
(%i10) float(f(20));
(%o10)                               79.5
(%i11) float(f(40));
(%o11)                               318.0
(%i12) float(f(60));
(%o12)                               715.5

A6

駅の数が x あれば、区画の数は
である。
これは、第6表の数(パスカルの三角)の、x 段目の3番目を示している。

コンビネーションで言うと、x段目の2番目なので
となる。

maxima で検算すると
(%i14) load(functs);
(%o14) /usr/share/maxima/5.20.1/share/simplification/functs.mac
(%i15) combination(2,2);
(%o15) 1
(%i16) combination(3,2);
(%o16) 3
(%i17) combination(4,2);
(%o17) 6
(%i18) combination(5,2);
(%o18) 10
(%i19) combination(6,2);
(%o19) 15


駅の数が x あれば、角の数 f(x) は

である。

A7

n-1

A8

(1) 5 inch
(2) 2.5 inch
(3) 約3.8 inch

A9

(1) 18750 ポンド
(2) 3 inch

A10

(1) 4/100, 9/100, 16/100
(2) 106.49 inch
(3) 13779 本 (250/(4/100*0.4536))
(4) 6124 本

P.118

A1


y=5-x/2 のグラフに対して、それぞれのグラフが x= 10/5, 8/5, 6/5 で直交している。

A2


y=4-x/3 のグラフに対して、それぞれのグラフが x= 12/10, 9/10, 6/10 で直交している。

A3


x=-1.5 にて交差しており、各x において 2x+3 だけ値が異なっている。

A4


x=0, 9 で y=0 なので、x=4.5 にて y最大値の y=20.25 になる。

A5


y=12.5 に対して線対称になっている。

A8
(i)

(ii)

(iii)

(iv)

A9

(1) 61 → 16
(2) 13 → 16
(3) 0 → -6
(4) 49 → 46
(5) 4640 → 4840

A10

4252 → 4225

A11

7065 → 7056

P.139

A10

(1) 真
(2) 真
(3) 真

A11

(1) x=0 では真、x≠0では偽
(2) 真
(3) 猫は6、犬は8。1.5秒後に追いつく。

P.141

「例えば,鎖の両端を止めてぶら下げた場合,この鎖が描く曲線を求めたり」

カテナリー曲線 - Wikipedia

「橋にかかる力の分布状態を求めることもできる」

公式集−構造計算 梁 (曲げモーメント、せん断、反力、たわみ・・) 材料力学

P.150

「歯車の歯に最も適当な曲線」

インボリュート曲線 - Wikipedia
※粘菌のCa2+濃度の伝播もこの曲線が関係していますね。*1

P.158

「廻転する車輪の任意の点がどのような曲線を描いて動くか」

サイクロイド - Wikipedia

P.159

A2

y'=20-10x
y''=-10
x=2 → y'=0

ボールが最も高いのは x=2, y=20 。

A3


正しい木片の動きが分からないため、本物とどう異なるか分からなかった。

A4

(ii)が正しい。パチンコの中にある時は直線で加速度が増している状態のため。

A5

(i)

(ii)

(iii)

(iv)

(v)

A6

まずグラフ作製のため、主人と犬の位置関係を計算する。
主人は 15 [cm/0.1s]、犬は 60 [cm/0.1s]より、表計算ソフトで 0.1 秒毎のx,y座標の位置を計算する。

159_6.csv - Google ドライブ(秒数は1, 2, 3 であることに注意)
159_6.xls - Google スプレッドシート

※犬の座標に関しては、時間経過の都度、主人との角度を arctangent で計算し、各時間各位置におけるx,y成分を求めます。

これを gnuplot でグラフにする。
$ gnuplot -q
gnuplot> set yr [0:1000]
gnuplot> set xr [0:250]
gnuplot> set terminal png size 480,360
Terminal type set to 'png'
Options are 'nocrop font /usr/share/fonts/truetype/ttf-liberation/LiberationSans-Regular.ttf 12 size 480,360 '
gnuplot> set output '159_6.png'
gnuplot> plot "159_6.csv" u 5:4, "" u 5:4 with line


(各点は0.1秒おきにプロットしたものである)

上記グラフより、1.6秒で主人に追いつくことがわかる。

A6
「真直に主人に出会える地点へ走っていくわけである。」

犬のスタート地点、主人、主人のスタート地点を結ぶ最小の三角形を考える。
(%i38) solve(81+(1.5*t)^2=(6.0*t)^2,t);

rat: replaced -33.75 by -135/4 = -33.75
                              2 sqrt(3)      2 sqrt(3)
(%o38)                 [t = - ---------, t = ---------]
                               sqrt(5)        sqrt(5)

上記より、犬は、犬のスタートと主人のスタート地点を結ぶ直線より下記の度数東にずれて走れば、
およそ1.55秒後に主人に出会える。
(%i44) arccos(6*2*sqrt(3/5)/9);
                                          4
(%o44)                      arccos(---------------)
                                   sqrt(3) sqrt(5)

※この問題は上記2パターンの明確な差を出すために、人の速度をもっと早くするなり、犬の距離を 9m より離す必要があると考えられる。


P.176

「燈台が点(0,0)にあるとして,舟がすべて真直これに向かって航行するとすれば、式は y'=y/x である.」
上記は傾きについてである。下記にベクトルでこれを示した。

※ 'シェルによるプロットデータ作成' で作製したデータ176_vector.dat - Google ドライブ

点(0,0)に向かう舟の関数を
とすると、第一象限で各点の x, y 成分は下記で示される。


各点における、x,y 成分を計算したプロットデータを作成し、gnuplotでグラフにします。

【シェルによるプロットデータ作成】
seq 1 1 100 | awk '{ print $1%10 }' > 1
sort -n 1 > 2
paste 1 2 -d "," > 3
cat 3 | awk -F "," '{ print $1 " " $2 " " (-$1/sqrt($1^2+$2^2)) " " (-$2/sqrt($1^2+$2^2)) }' > vector.dat
rm 1 2 3
sed -i -e "s/nan/0/g" vector.dat

gnuplot のコマンド】
gnuplot> set size ratio -1
gnuplot> set terminal png size 480,360
gnuplot> set output '176_1.png'
gnuplot> plot "./vector.dat" with vector

P.199

A1

[radian]->[degree]
(%i3) float(3/8*180/%pi);
(%o3) 21.48591731740587
(%i4) float(1*180/%pi);
(%o4) 57.29577951308232
(%i5) float(2.5*180/%pi);
(%o5) 143.2394487827058
(%i6) float(5*180/%pi);
(%o6) 286.4788975654116

[degree]->[radian]
(%i8) float(10*%pi/180);
(%o8) 0.17453292519943
(%i9) float(50*%pi/180);
(%o9) 0.87266462599716
(%i10) float(95*%pi/180);
(%o10) 1.658062789394613
(%i11) float(184*%pi/180);
(%o11) 3.211405823669566

A3

A4

A5


A6

A7

maxima 計算結果より
(%i31) float(200*cos(37*%pi/180));
(%o31) 159.7271020094586
(%i32) float(200*sin(37*%pi/180));
(%o32) 120.3630046304097
東に 160 km、北に 120 km 変化した。

A8

maxima 計算結果より
(%i37) float(30*sin(40*%pi/180));
(%o37) 19.28362829059618
(%i38) float(30*cos(40*%pi/180));
(%o38) 22.98133329356934
(%i39) float(30*cos(40*%pi/180)-10);
(%o39) 12.98133329356934
東に 13.0 km、北に 19.3 km 変化した。

A9

maxima 計算結果より
(%i45) float(40*cos(70*%pi/180)+20*cos(110*%pi/180));
(%o45) 6.840402866513379
(%i46) float(40*sin(70*%pi/180)+20*sin(110*%pi/180));
(%o46) 56.3815572471545
東に 6.8 km、北に 56.4 km 変化した。

A10

maxima 計算結果より
(%i47) float(100*sin(315*%pi/180)+150*sin(80*%pi/180));
(%o47) 77.01048483317642
(%i48) float(100*cos(315*%pi/180)+150*cos(80*%pi/180));
(%o48) 96.75790476869433
東に 96.6 km、北に 77.0 km 変化した。

A11

maxima 計算結果より
(%i49) float(100*sin(2*%pi/180));
(%o49) 3.489949670250097
(%i50) float(100*cos(2*%pi/180));
(%o50) 99.93908270190957東に 96.6 km、北に 77.0 km 変化した。
街が飛行機の出発点に対して真東があるとして、飛行機が2°ずれて飛んだ場合、西に 0.1 km、北に 3.5 km 離れる。

A12

イブスウィッチとポイーターボローの間の距離 [哩(マイル)]は
(%i4) float(sqrt(65^2+75^2-2*65*75*cos((95-65)*%pi/180)));
(%o4) 37.50003084134364

ポイーターボローとバーミンガム間の距離 [哩(マイル)]は
(%i5) float(sqrt(75^2+105^2-2*75*105*cos((139-95)*%pi/180)));
(%o5) 72.94105938815424

バーミンガムとイブスウィッチ間の距離 [哩(マイル)]は
(%i6) float(sqrt(65^2+105^2-2*65*105*cos((139-36)*%pi/180)));
(%o6) 135.3535440680951


P.211
1年に5%は1ヶ月にすればどのくらいの割になるか

(%i8) 1.05^(1/12);
(%o8) 1.004074123783648


P.220
はすぐ求められる.

(%i12) integrate((1/2*(%e^(%i*x)+%e^(-%i*x)))^6,x);
               6 %i x          4 %i x           2 %i x           - 2 %i x
          %i %e         3 %i %e         15 %i %e         15 %i %e
(%o12) (- ----------- - ------------- - -------------- + ----------------
               6              2               2                 2
                                            - 4 %i x        - 6 %i x
                                     3 %i %e           %i %e
                                   + --------------- + ------------- + 20 x)/64
                                            2                6
(%i13) integrate((1/2*(%e^(%i*x)+%e^(-%i*x)))^2,x);
                             2 %i x        - 2 %i x
                        %i %e         %i %e
                      - ----------- + ------------- + 2 x
                             2              2
(%o13)                -----------------------------------
                                       4


誤りがあれば、是非ご指摘をいただけましたらと存じます。

以上。